□KAMMENNYI TSVETOK(カーミニ ツヴィートク)について□


"KAMMENNYI TSVETOK"は私nutmegの鉱物蒐集と自然に関する話題を扱っている趣味のサイトです。
典型的文系人間のため、鉱物に関しては純粋な自然科学的な興味と古来から伝えられて来た石の持つ神秘性や象徴性の両面に対して同じ位興味を持っています。 サイト名は真の美しさを求め石の花を追い求める石工を描いたロシアの作家パーヴェル・バショーフの小説集の題名「石の花」のロシア語表記から採りました、私が愛する「石の花」達の魅力を少しでもお伝えできればと思います。


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2003/12/30//Tue.
ニュージーランド旅行記4-テカポ〜マウントクック

この日はNZに来て3日目、クライストチャーチを早朝に出発、テカポ湖畔にてトランピングを体験した後、南島最高峰のMt.Cook(アオラキ)のふもとを目指す。


クライストチャーチを発つ事2時間半くらいで、湖畔の街テカポに到着する。
この日は素晴らしい晴天で『長くたなびく雲の国』(マオリ語でAO-TEA-ROA、ただしこの言葉の意味は日照時間の長い国と解釈すべきとの説もある。)と呼ばれるNZ(ニュージーランドの略、長いので以後こう表記する)ならではの素晴らしい光景が広がっていた。


長くたなびく雲

長くたなびく雲




バスを降りると、山並を背に広がるテカポ湖の絶景と実に綺麗な湖の色が眼に飛び込んでくる、シーブルーカルセドニーやブルーオパールなどの宝石を連想させる様な鮮やなブルーグリーンなのだ。
この鮮やかな発色の原因は氷河によって削られた岩石の粉で天候に因ってはもっと白っぽく見える事も有るそうだ、地元の人々はその色を「ミルキーブルー」(テカポ湖だけがこの色かと思っていたが南島の湖は鮮やかさには差があるものの、大体この色調のものが多かった)と呼んでいるという。


湖畔には石造りの小さな教会「善き羊飼いの教会」(そのロマンティックなロケーションから最近では結婚式場として人気ではるばる日本からもカップルが訪れるそうだ。)が佇むように建っている、質素で何の飾りも無いこの教会は1935年開拓者たちの心の支えとして建立された。
教会内部に入ると祭壇奥に大きく開けられた窓から十字架を背にテカポ湖の美しい風景が望む事ができる。
ステンドグラス一つない簡素な教会だが、この風景がどの様な装飾よりも、雄弁に美しい天上の世界を連想させる絵画となっていた。


善き羊飼いの教会

善き羊飼いの教会




テカポ湖の眺め

教会の中からのテカポ湖の眺め




湖畔の素晴らしい風景を眺めながら昼食をとっていると、どこからか場違いなインド音楽が聞こえてくる。
音のする方に目をやると、インドの撮影隊が民族衣装を着けたカップルが湖をバックに踊るシーンを撮影している。
NZは近年映画のロケ地として大人気なのだ。
それにしても、あのシーンはどんな映画のどんな場面に使われているのだろう?


ハイキングのメンバーが揃ったので、マウントジョンの登山に出発。
実際そう高い山では無い(1031M)らしいが登りが急で結構辛い、
情けない事に私は7合目付近でリタイア。
寝不足と持病の喘息で思っていたよりも肺機能が落ちていたのが敗因、途中の休憩場で更に上に登っていくK達を待つ事にした。
ガイドの説明によるとマウントジョンの辺りはすでにNZ固有の植物は少なく殆どが帰化植物らしい「そのうちNZは生態系が変わってしまい、今とは違う姿になってしまうかもしれない」と言う、自然保護に熱心なNZでもそうなのかと深く考えさせられる。


無事下山してきたK達と合流し、バスに乗り込んでマウントクックへと向かう。


NZ南島の幹線道路は全て最大速度100Kまで出せる、障害物のない風景の中を高速で駆け抜ける事ができるので、車のCMの撮影が良く行われるそうだ。
高速で走っているにも関わらず余り速度を感じないのは、周囲が開けた野原ばかりで景色が動かない為、それゆえ運転手が眠くなってしまうのを防ぐ為か時折『眠くなったら車を留めてここで寝ろ。』などと書いた大きな看板が立っていた。
走っている車の80%は日本車、左側車線なのでそのまま使える上、日本で廃車の基準になる10,000K位ではNZではまだこれからの車とみなされるので中古車に人気が有るらしい。


路傍に咲き乱れる花や途中の湖の素晴らしい風景に見とれていると、彼方に見えていたマウントクック(アオラキ)が徐々にその威容を表してきた。
やがて、周囲の風景が氷河によって造られた荒々しい山肌に変わり、今夜の宿泊地ハーミテージホテルに到着した。
この日のマウントクックは快晴に恵まれ、頂上まで惜し気も無くその姿を現わしてくれた。
宿泊先のハーミテージの部屋からの景観は素晴らしいものだった、窓一杯にマウントクックと氷河が織り成す壮麗な光景が広がる、私もKもひたすら部屋からの文字どおり絵はがきの様な風景に見とれて過ごした。


夕焼けのMt.cook

夕焼けのMt.cook




★星空ツアー
山々が一瞬茜色に輝き、長く輝いていた日がようやく隠れるころ、南天の星空を眺める星空ツアーに出発した。
会場である遊覧飛行機の飛行場に着くと、漸く暮れかけた空に既にいくつかの星が見える。
まずαとβのケンタウロス座の二つの星((この2星を南十字を探す為の目印、ポインターと呼ぶ))を目印に南十字星が確認できた、頭を巡らすと見なれた星座が奇妙な角度で天蓋に張り付いている、上下をさかさまにしたオリオン座だ。
南半球では北半球の星座が全て逆位置に見える、太陽は東から上がり北を通って西に沈むし月の満ち欠けの方向も逆。
私はここで長年憧れていた星を見る事が出来た、カノープスである。
南極老人と呼ばれるこの星は、北天で見える唯一の南天の星で、北天からは水平線ギリギリに上がり、大気の所為で赤みを帯び陽炎の様に揺らめく姿を老人に例えられる。
日本でも緯度的には見えるのだが、建物が林立する関東ではまず見る事の出来ない幻の星なのだ。
教えられて見たカノープスは天頂近くで白く毅然と輝き、老人と言ってもLOTRのガンダルフ(Lord Of The Ringsに登場する魔法使いにして賢者)並みに元気そうだ。
夜が更けるに従って星の数は増えてくる、大の大人が寒空のした四方に設えた望遠鏡を大勢で代わる代わる覗く姿はかなりユーモラス、プレアデス星団(昂)や土星、南天の星団などを眺め、皆子供に返ってはしゃいでいた。
完全に日が落ちると微かに光る天の川が姿を現わし星空ツアーの終わりをつげた。
→NZ旅行記5へ










2003/12/28//Sun.
ニュージーランド旅行記3-ペンギンツアー

日が長いので、夏期には夕方からのオプションツアーを選ぶ事が可能だ。この日はPM4:00からクライストチャーチを出発し、アカロアの街を経由してからPohatu-Flea Bayのペンギンを保護している農場へ向かう


ニュージーランドに来て一番戸惑ったのは、気候が全く読めない事だ、「1日のうちに四季がある」と言われるこの国では午前中暖かくても夕方から酷く冷え込む事がある。
この気候に合わせる為には服を何枚も重ねて着ておいて、まめに脱ぎ着するしか無い。
この日も午前中は快適だったのだが、午後から曇り始めだんだん気温が下がった来た。
夕方から(といっても外は昼間の明るさ)ペンギンツアーだ、動物好きのKは朝からこのツアーを愉しみにしている。
ホテルのロビーで待っているとエコツアー(専門ガイドに従いながら環境を破壊しない様に注意し、訪問先に経済的・社会的貢献をするツアー)の日本人ガイドの青年が4WDで迎えに来た。
途中ツアーに参加する家族を拾って一路アカロアへと向かう「とんでもない山道を行きますから覚悟して下さい。」とあらかじめガイドに釘を挿されていたが、激しく蛇行する山道を通って車はひたすら進んで行く。
「ここで休憩しましょう。」小高い高台にある喫茶店で一服、天気が良ければ絶景が見えるはずだが、あいにく曇っているため景観は残念ながら今ひとつ。
またクネクネした悪路をしばらく行くとアカロアの町が見えて来た、アカロアの町は英国系移民到着以前にフランス系移民によって開拓された瀟洒な港町だ。
夏には世界最小のイルカが見られる事もあり、ハーバークルーズに人気がある。


しばらくアカロアの町を散策してから、最終目的地Flea-bayの農場へと向かう、途中で農場の女主人Shireenさんの車とすれ違った、彼女自身もエコツアーのガイドをしているのだ。
Flea-bayの農場で保護されているハネシロペンギン(英名White Flippered Penguin )は同じく希少種であるブルーペンギンの亜種で世界で最も小さなペンギン種の一つ、ニュージーランドでもこの農場を含め数カ所で生存が確認されているのみである、農場の持ち主である夫婦の手厚い保護の下で何とか繁殖に成功、Flea-bayはニュージーランドで最大のコロニーとなっている、とはいえ移民と共に持ち込まれた動物や環境の変化によって絶滅を危惧されているのが現状だ。
農場主夫妻は国から補助を得ずに、こうしたエコツアーやホームステイなどで得た収入をペンギン保護に活かしているのだ。


農場に近付いて行くに従って道幅が狭くなる、ついには車一台通るのがやっとの幅になってしまった。
周囲は断がい絶壁、もちろん未舗装だから車の振動も激しい、『とんでもない山道』とはこの事を指していたらしい。
しばらく行くと目前に木のゲートが見えてきた、ガイドが車を降りて手動で開ける。
広大な農場の中をしばらく進むと、Pohatu-Flea-bayのプライベートビーチに到着した。
湾の壮大な眺めに感動していると、先に到着していたShireenさんが私達の車に駆け寄って来た、波打ち際にもう一種の希少種イエローアイドペンギン(英名Yellow Eyed penguin)が上がって来ているらしい。
言われた方向を眺めると、ペンギンらしい鳥影が岩場をよちよち歩いているのが見える、しかし人に気付いたのかあっという間に波間に消えてしまった。
農場の中に入ると羊がのんびりと草を食んでいる、中に黒い羊が混じっているのが珍しい。
Shireenさんが来て、さっきのペンギンが登ってきそうだからここでもう少し様子を見てみようと言う。
農場の中にお気に入りの散歩コースがあり、時たま登ってくるのだそうだ、しばらく待ってみたがペンギンは登ってきそうに無い、Shireenさんも先にハネシロペンギンを見学してから戻ってみようと言う「さぁ、私の大切な子達(My Dear)を見に行きましょう!」
やっとハネシロペンギンとのご対面だ。


農場の斜面を登っていくと、ところどころに木で出来た営巣箱が設置されている。
「神経質になっている時期だからちょっとだけ、フラッシュを焚かなければ撮影しても良いわよ。」Shireenさんがペンギンの生態の説明をしながら営巣箱のふたを開けてくれた。
中にブルーグレーの羽に包まれた小さな愛らしいペンギンがいた、このコは女の子らしい。


White

White Flippered Penguin




次の営巣箱を開けると、今年生まれたばかりの雛が出て来た。
未だ産毛の雛はShireenさんの手から、彼女が先ほど湾で取って来た海藻を懸命についばむ、その様子がなんとも愛らしい。


換毛期の雄達が居る次の巣箱に向かう途中で、一匹のペンギンが柵に引っかかっているのに出会った。
巣箱から落ちてしまったらしい、Shireenさんは優しい手つきでペンギンを巣に戻そうしていたが、年寄りで衰弱していて戻れないらしい、結局農場に連れ帰って看病することにすると言う。


Ms.Shireen

ペンギン達の母Shireenさん




愛らしいペンギンたちの姿をたっぷり楽しんだ後、車を置いてある農場の入り口まで戻ると、なんと先程のイエローアイドペンギンが斜面に上がって来ていると言う。
双眼鏡を渡されたがなかなか見つけられない、指差された方に眼を凝らすと白い人影の様なもがぼんやり立っている。
なるほどあれがペンギンらしい、意外と大きいのだ。
「あなたたちは運が良い」とガイド青年がしきりに言う、昨日来た人々にはイエローアイドペンギンは姿を見せなかったらしい。
アカロアからの客を乗せたShireenさんの車に先導される形で、元来た道を一路クライストチャーチに戻って行く。
ただでも悪路なのに帰りは暗い上、霧が出て来て前が見えないのでとても恐い。
動物が出てきても「避けようが無いんですよね。」とガイドが言う、事実路上に横たわるウサギを見てしまった。
Sireenさんは町までのこの道を毎日の様に往復しているのだろう、ペンギン達の為にも彼女が災難に遭わない事を祈らずには居られない。


クライストチャーチに戻ったのは11時近くになっていた。
素敵なShireenさんにも会えたし、2種もの希少種ペンギンを見られたので動物好きのKも私も大満足。
ガイド青年に良いツアーでしたと礼を言うと、明日の準備の為に部屋に戻った。




POHATU PENGUIN TOURのHP
http://www.pohatu.co.nz/Home.wse
→NZ旅行記4へ
2003/12/28//Sun.
ニュージーランド旅行記2-クライストチャーチ

2日目の今日は午前中は市内を適当に観て歩き、夕方からオプショナルツアーで希少種のペンギンを保護している農場を観に行く予定。


★大聖堂
とりあえず街の象徴、大聖堂(この大聖堂が街の名前の由来かと思ったら、開拓当時の指導者達がオクスフォード大学“クライストチャーチ”カレッジ出身であったからだそうだ。)を見にいく事にした。
街の中心部に位置するこの聖堂は今世紀初頭に完成したゴシック様式の建物で、英国国教会に所属する。
信者入り口からは入れないのでビジター用の入り口から入ろうとすると、やはり旅行者らしい家族に連れられた5歳くらいの金髪の少年が黙ってドアを開けてくれた、お先にどうぞという事らしい。
さすが英国系、こんなに小さくても紳士なのだ(笑)Kと私は大感激で礼を言って教会に入って行った。
教会内部には英国より持ち込まれた彫刻、島の自然をモチーフにした装飾やマオリの織物で彩られ、生活に根ざした優しく暖かい雰囲気を醸し出していた。
祭壇脇のステンドグラスのうち中央のキリストの顔のみ現地で作られたもので島の原住民であるマオリの青年の顔をしており、様々な人種が混在するこの国を象徴している様だ。

大聖堂



マオリのキリスト



聖堂見学後、昨日から気になっているGreenStone(GreenStone=POUNAMUはマオリ族が護符として身に付ける緑の石。鉱物学的にはネフライトとボーエナイトの2種の石の総称)屋へ向かう、中を覗くと様々な色調の緑の石がずらりと並んでいる、店内には大きなGreenStoneの原石が置いてあった、「ニュージーランド産の物ですか?」と店主に尋ねると胸を張って「うちのは全部ニュージーランドの物だ」という、何でもオーナーがマオリ族から原石を譲ってもらってクライストチャーチで加工しているらしい*、しきりにマオリのデザインモチーフの説明をしてくれるのだが、英語が苦手な私には残念ながら少ししか聞取れない、散々迷ってアップルグリーンの釣り針モチーフのペンダントを選ぶと『あなたに幸あれ!』と陽気に送り出してくれた。


★パンティング
市内をゆったりと流れるエイボン川を小舟に乗って巡るのがPuntingだ、Kが絶対乗ってみたいと言うので、宿泊ホテルの前の船着き場に行ってみる事にした。
船着き場にはホワイトボードが立てかけてあり、そこにボートが次に戻ってくる時間が書いてある、しばらく待っているとボートが戻って来たので、料金20分/12NZ$((1NZ$≒?72位(当時)、30分のコースもあり料金は18NZ$))を払って小さなボートに乗り込んだ。
ターナーの絵に出てきそうな河畔の緑を眺めながらゆったりと川を下って行くGarden Cityと呼ばれるだけあって、周囲の庭も美しいし19世紀に建てられた河畔の建築物も趣がある。
下りは楽そうだったのに流れに逆らう上りはかなり重労働らしく船頭の顔がいくらか紅潮してる。
のんびりとした優雅な20分はあっという間に過ぎてしまった。


エイボン川




★カンタベリー博物館
オプショナルツアーまでの時間があったのでカンタベリー博物館を観に行く。
この辺りは大学の建物やアートギャラリーが立ち並び、学生達が多く行き来している、若きKIWI達(ニュージーランド人達を示す愛称)は、なかなかの美男美女が多く、NZでロケしたThe Lord of the Ringsのエルフのエキストラは現地調達だったと言うのも納得。


19cに建てられた博物館の建物の中に入るといきなり巨鳥モアの骨格標本が出迎えてくれた。
奥に入ると約1000年前に島に渡って来た原住民マオリ族の生活を再現したジオラマや出土品、どこか縄文の美術にも似たマオリの彫刻などが展示されており、石好きの私が興味を持っていPOUNAMU(GreenStone)も様々な出土品が展示されていた。
古より続くマオリの文化を伺い知る事が出来る。


続いて18世紀に入植して来た当時の英国人達の遺品や服装を見るコーナーがあり、今日までの島の歴史が学べる様になっている。
面白いのは19cの街を再現したコーナーがあり、その中にこの博物館の前身らしい小さな博物館が再現されていた事、博物館の中に博物館というのも面白い。
基本的には無料だが、充分楽しめたので募金箱に10NZ$を入れて来た、それだけの価値は充分に有る博物館だ

*私がGreenstoneを買った店は聖堂前のJadeCuntry
http://www.jadecountryonline.com/index.php?page=home

→NZ旅行記3へ

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